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【2019/05/09】自賠責保険の死亡慰謝料

自賠責保険の死亡慰謝料

 
8死亡事故による損害

(3)死亡慰謝料

本人の慰謝料

350万円

遺族の慰謝料

請求権者数

被扶養者

慰謝料額

1人

なし

550万円

あり

750万円

2人

なし

650万円

あり

850万円

3人以上

なし

750万円

あり

950万円

遺族慰謝料の請求権者は、被害者の父母、養父母、内縁関係を含む配偶者、養子、認知した子どもおよび胎児を含む子どもと規定されています。
ただし、遺族慰謝料請求権者が車両の保有者もしくは加害者に該当するときは、請求権者には含められません。

(3)逸失利益の計算式
(年間収入額−生活費)×死亡時の年令の就労可能年数に対応するライプニッツ係数

(4)生活費の控除率
1)被扶養者がいるとき⇒35%
2)被扶養者がいないとき⇒50%
被扶養者とは、配偶者、未成年の子、65歳以上の父母で扶養されている者をいいます。

死亡事故における生活費控除率の比較

扶養の状況

自賠責保険

任意保険

地方裁判所

被扶養者がいない女性(主婦・独身・幼児を含む)

50%

50%

30%

被扶養者のいない男性(幼児・独身を含む)

50%

50%

50%

一家の支柱で1人の被扶養者がいるとき

35%

40%

40%

一家の支柱で2人以上の被扶養者がいるとき

35%

35%

30%

3人以上の被扶養者がいるとき

35%

30%

30%

控除率ですから、被害者側にとっては、少ないほど、好ましいのです。
自賠責は2段階、任意保険は4段階、地方裁判所は3段階区分となっています。

(4)死亡事案 損害額の算出方法
死亡による損害は、葬儀費用+逸失利益+死亡本人の慰謝料+遺族の慰謝料の合計額となります。
死亡による損害は、一律適用ではなく、個別的に積算して決められています。

例1) 被害者が1歳の男児で遺族慰謝料請求権者が1名のとき

〜魑携駘

60万円

逸失利益

41万5400円×12カ月×(1−0.5)×7.927=1976万円

K椰佑琉崋嬶

350万円

ぐ簑欧琉崋嬶

550万円

ス膩

2936万円

自賠責保険の限度額は死亡3000万円となっていますが、本件では、2936万円の支払となります。
逸失利益の計算の中で0.5とは生活比率、7.927は就労可能年数に対応するライプニッツ係数、就労可能年数は66年間ですが、このうち17年間は小・中・高に進学し、就労をしません。
したがって、19.201−11.274=7.927と計算するのです。

例2) 2台の車の共同不法行為で年令30才の働く意思と能力を有する男性が死亡、遺族慰謝料請求権者2名のときは

〜魑携駘

60万円

逸失利益

36万1800円×12カ月×(1−0.35)×16.771=4716万円

K椰佑琉崋嬶

350万円

ぐ簑欧琉崋嬶

850万円

ス膩

5976万円<3000万円×2=6000万円

共同不法行為では、2台の車の自賠責保険に対して保険金請求することができます。
0.35は生活比率、16.771は就労可能年数37年に対応するライプニッツ係数です。
本件は共同不法行為につき自賠責保険の枠が3000万円×2台=6000万円となります。
しかし、損害の総額は5976万円ですので、この金額が支払われることになります。

(5)死亡保険金の遺族配分
1)配分方法
被害者の損害のうち、被害者の相続財産となる部分、つまり、逸失利益と死亡本人の慰謝料については相続により配分されます。
遺族の慰謝料に相当する部分は、遺族慰謝料請求権者に、それぞれ均等に配分されます。
被害者の総損害額が保険金額を超えるときは、損害額に対するそれぞれの請求者の取得分の割合をもって、保険金額を按分します。 
このときでも、葬儀費は、現実に支出した者へ優先して支払うことになります。
葬儀費は60万円〜100万円の範囲内で認定がなされており、遺族から葬儀費用として100万円を超える請求がなされたときであっても、優先して支払える葬儀費の限度は100万円となります。

2)遺族に行方不明者がいるとき 遺族の中に行方不明者がいるときは、行方不明者の取得分を留保の上、支払処理がなされます。
行方不明になった遺族について、失踪宣告が実施されたときは、他の遺族からの請求に対して行方不明者の留保分を再配分することになります。行方不明者に子供があるときは代襲相続人となります。
なお、失踪宣告のあった日の翌日が時効の起算日となります。

3)行方不明者がいるときの計算例
例1) 被害者が働く意思と能力を有する70歳の老人で、相続・慰謝料請求権者が子ども2名で内1人が行方不明であるとき

第1回目の請求
行方不明者の支払を留保し、残りの1名について支払う。

〜魑携駘

60万円

逸失利益

31万4800円×12カ月×(1−0.35)×8.863=1675万円

K椰佑琉崋嬶

350万円

ぐ簑欧琉崋嬶

650万円

ス膩

2735万円

留保額 (2735万円−60万円)÷2人=1337万5000円
認定額 2735万円−1337万5000円=1397万5000円
第2回目の請求
行方不明者に対し、被害者の死亡前に行方不明者が死亡したことを内容とする失踪宣告が確定したことを理由に、留保分の請求がなされ、行方不明者に代襲相続が発生しないことを確認済みのときは、

〜魑携駘

60万円

逸失利益

31万4800円×12カ月×(1−0.35)×8.863=1675万円

K椰佑琉崋嬶

350万円

ぐ簑欧琉崋嬶

550万円

ス膩

1935万円

留保額 1397万5000円
認定額 1935万円−1397万5000円=537万5000円

遺族が2名から1名に修正され、支払が実行されます。

※民法882条による相続配分

死亡による損害額を相続で配分する場合の根拠は、民法第882条以下にしたがいます。
民法882条による配分
相続人 配分割合
’朸者と子ども 配偶者が2分の1、子どもが2分の1
配偶者と直系尊属 配偶者が3分の2、直系尊属が3分の1
G朸者と兄弟姉妹 配偶者が4分の3、兄弟姉妹が4分の1
ざζ荏蠡蛙佑嫡出子と非嫡出子のとき 配分は、2:1
チ慣譴侶残鏤佶紊犯招譴侶残鏤佶紊里箸 配分は、2:1
Ψ残鏤佶紊梁綵荏蠡 兄弟姉妹の子、被害者の甥と姪に限られる
養子 養親の嫡出子と同じ割合、

全血とは、父母を同じくする兄弟姉妹、半血とは父母の一方を同じくする兄弟姉妹を説明しています。

4)遺族配分の計算例

被害者に妻と2人の子、両親が存在するときは?
民法第882条以下の相続の規定では、妻が2分の1、2人の子どもが2分の1を相続します。
ただし、自賠法で規定された遺族の慰謝料は、遺族数5名で5等分することになります。

例 被害者が45歳で、妻と2人の子ども、両親が取り残されたとき?

〜魑携駘

60万円

逸失利益

48万5600円×12カ月×(1−0.35)×13.163=4986万円

K椰佑琉崋嬶

350万円

ぐ簑欧琉崋嬶

950万円

ス膩

6346万円>3000万円、3000万円の認定払い、

このケースで両親に対する配分は、
(3000万円−60万円)×950万円×2/5÷(4986万円+350万円+950万円)=177万円 となります。 
現実的には、遺族の内の1名が代表となり、3000万円を受け取ります。
 

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