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【2019/05/13】死亡事故における特殊事案

死亡事故における特殊事案

 

(6)死亡事故における特殊事案の扱い
1)内縁関係

婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻と同様の関係にある者については、遺族慰謝料を認定する際は、民法で説明される配偶者に準じて取扱いがなされます。
事実上婚姻と同様の関係にあるとは、住民票、健康保険証、近隣者、町会長等からの証明、結婚式を挙げていればその証明、これは結婚式場、媒酌人から書類を取り証明します。
勤務先の証明、被害者の近親者からの証明、内縁の配偶者を含み、相続権者、遺族慰謝料請求権者の全員が同一の請求者に委任しており、かつ内縁の配偶者を含まなくとも損害額が自賠責保険の保険金額の3000万円を超えているときは、上記は考慮されません。
愛人関係で、被害者に扶養されていたとして請求がなされても、内縁関係と認められません。
世間はこれを不倫と呼びますが、不倫は不認となるのです。

2)嬰児の死亡のとき
妊婦が交通事故受傷より早産し、その結果、嬰児が死亡したときは、事故と嬰児死亡との間に相当因果関係が認められるときは、嬰児については死亡事故として処理されます。
通常、嬰児は戸籍上、出生届がなされていません。
事故による早産のために嬰児が死亡したとの医師の証明書を提出しなければなりません。
嬰児とは、生まれて間もない子供のことで、生まれる前は胎児といいます。

3)事故後の養子縁組 民法809条は、養子を法律上被害者の実子と同様の扱いとしています。
したがって、事故後に被害者と養子縁組をした養子については、その後、被害者が事故受傷を原因として死亡したときは、相続権、慰謝料請求権が発生します。

4)継親子のとき
養子縁組をしていない継親子関係は、法律上、相続権や慰謝料請求権は発生しません。
しかし、住民票等の立証資料から被害者とこれらの者とが長年にわたり事実上の親子同様の生活を営んでいたことが認められるときは、遺族慰謝料の請求権が認められる可能性を残します。
その旨を申請すると、Giroj調査事務所は本部に稟議して結論を出します。

5)未認知の子のとき
被害者が婚姻関係にない女性との間に子どももうけ、その子どもの認知を行う前に死亡したときは、その子どもに相続権や遺族慰謝料請求権は認められません。
ただし、民法787条は、父または母が死亡後であっても、認知の訴えを提起することができると定めているので、別の手続きを急がなければなりません。

6)胎児の請求権

民法721条、886条では、胎児は法律上、損害賠償請求権者および相続人と見なされます。
しかし、死亡して生まれたときはこの限りではありません。
胎児の出生を待たなければ遺族慰謝料請求権者や相続権者を確定することができないので、このときは、胎児の取得分を留保の上処理がなされるのですが、被害者側は胎児の存在を立証しなければなりません。請求者が1本にまとまっており、胎児がいないと計算した損害調査額が保険金額を上回っているときは、胎児の親権者となる母親から念書を求め、支払処理がなされます。

7)被害者が妊婦で、妊婦・胎児とも死亡したとき

妊婦が交通事故受傷により胎児を死産、流産したときの慰謝料

妊娠月数

自賠責保険

任意保険

4〜6カ月、13〜24週

50万円

50〜80万円

7カ月以上、25週以上

80万円

80〜120万円

※裁判判例
H4-9-17高松高裁判決

出産予定日の4日前の交通事故で死産したとして、800万円を認定しています。
H8-5-31大阪地裁判決
事故の衝撃で妊娠2カ月の胎児が死亡したとして、150万円を認定しています。
H10-9-3横浜地裁判決
事故の衝撃により妊娠27週の胎児が死亡したとして250万円を認定しています。
H11-6-1東京地裁判決
事故の衝撃で妊娠36週の胎児が死亡したとして、母に700万円、父に300万円を認定しています。 H13-9-21大阪地裁判決
25歳主婦について、正面衝突でシートベルトが食い込み、18週の胎児が死亡したとして350万円を認定しています。
この女性は初産婦で、事故後、再び妊娠をのぞみ、排卵誘発剤などのホルモン投与を受けているが、2年を経過しても妊娠に至っていない事情が考慮されています。
H18-2-13大阪地裁判決
41歳主婦が事故により妊娠12週未満で早期流産したとして200万円を認定しています。

傷害事故で胎児が死亡したケースでは、妊娠月数によって上記の慰謝料が認められています。
本件では、死亡本人の慰謝料350万円に先の金額が上乗せされます。

 

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